この裁判は2年前に話題になったもので、
離婚調停中での殺人事件容疑で、妻の死から数ヶ月後に
警察が容疑者を逮捕した事件です。
当初は私たちも、親権争いにからむ殺人事件として注目しましたが、
この記事によると、2年間にわたり、被告はえん罪を主張しています。

http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201008250119.html

中電社員が妻殺害否認=「事故死」と無罪主張―名古屋地裁

2010年8月25日19時6分

 愛知県犬山市の木曽川で、水難事故を装い妻を殺害したとして、殺人罪に問われた夫の中部電力社員川井正俊被告(43)の初公判が25日、名古屋地裁(田辺三保子裁判長)であった。川井被告は「妻を殺していません。亡くなったのは事故。わたしは無実です」と起訴内容を否認した。

 検察側は冒頭陳述で「妻の腹部の変色は、被告が持っていたスタンガンによるもの」と指摘。殺害動機については「離婚調停で長男の親権を失い、毎月養育費を支払う見通しとなったことに不満があった」と述べた。

 一方、弁護側は「妻が近づいてきたため、スタンガンが当たった」とした上で、「当日は水深が相当あり、一緒に川に落ちた被告が妻を川に沈めるのは不可能」と反論。「捜査当局の邪推による冤罪(えんざい)」と訴えた。

 起訴状などによると、川井被告は2008年6月8日午後、犬山市の木曽川左岸で、妻久美子さん=当時(28)=の腹部にスタンガンを押し当て放電したり、殴ったりした上で、川に沈めて水死させたとされる。川井被告は当初、水難事故を装い、近くの事務所に助けを求めるなどしていたという。

 同被告は08年9月に起訴されたが、検察、弁護側双方の主張が対立し、公判前整理手続きが長期化。同手続きは計20回行われた。