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□■  kネット・メールニュース  No.209
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「家庭裁判所に法の支配を。日弁連に人権の確立を。」

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 このメールニュースは、主に共同親権運動、親子引き離し問題
 についての情報を発信するものです。 2014年8月30日
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■今号のトピックス
1 白馬村裁判、9月1日正午東京高裁前に集合
2 TBS報道「ハーグ条約」初適用の日本人の子のその後 
3 堀尾の共同親権学23「「非暴力的な運動における権力の役割」
4 裁判情報
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【会報配布に協力を】
kネットでは、会報の29号を発行しました。
お近くの市役所や公民館、男女共同参画センターなどの
公立の施設、店舗や友人知人への配布に
ご協力いただける方はkネットまでご連絡ください。
郵送いたします(10部から)。共同親権運動を広めよう!

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┣☆┫ 1 白馬村裁判、9月1日正午東京高裁前に集合
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★白馬村・住民登録拒否裁判とは
http://back2hakuba.mygarden.jp/

いよいよ来週月曜日、白馬村裁判控訴審の
第一回弁論が開かれます。
たくさんのみなさんの傍聴をお願いします。

当日は、裁判所前での情宣(チラシ配り)も行います。
こちらも参加ください。

■子ども手当裁判・控訴審弁論期日
9月1日(月)
12:00~ 霞が関裁判所前(家裁ではありません)情宣
13:15~ 東京高裁717号法廷

なお終了後、懇親会も開催予定です。
当日の連絡は以下まで。
TEL 03-6226-5419

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┣☆┫ 2 TBS報道「ハーグ条約」初適用の日本人の子のその後
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ハーグ条約の初適用事例の顛末がTBSで紹介されています。
TBSは、結局留置されたイギリスで
子どもが暮らすことになったので、
「だからハーグ条約なんて子どものためにならない」
というのを言いたいようです。

また、父親が子どもを返還させたのは子どものために
ならなかったというのが、ニュース作成者の意図です。

しかしほんとうにそうでしょうか。
イギリスに子どもが留置されたままで、
イギリスの裁判所で調停が行われれば、
父親と母親の対等の話し合いがなされたかは疑問です。

母親の側が約束を一度破っていることがイギリスの
裁判所では問題とされ、返還が認められたわけです。
約束を破った母親の行為は、
子どもがイギリスに滞在し続ければ不問にされます。
今後も約束を破り続けられる不安を父親は抱えます。
それを考えて、イギリスの裁判所は公平な判断をしたにすぎません。

日本で父親が母親の提案した通りのことを合意できたのは、
そこではじめて対等な話し合いができたからです。
(スト権もないのに団交しても、
労働者側が対等な立場に立てないのと同じです)

母親が約束を守ろうと思うなら、
日本に子どもをいったん戻すか、
他に代替できる担保が父親になければ、
最終的なハーグ条約という法に父親が
訴えたのは当たり前のことです。
そして子どもの養育への責任をきちんと
果たそうとする父親の行為は、
ほめられこそすれ、批判されることではありません。

その点、まったく考えてもいないTBSの
「ハーグ条約に翻弄された母と子の1か月」
なんてコメントは、
「子どもは母親の持ち物」でしょ、
という性別役割的な差別意識が出ただけです。

翻弄されたのは、
父親との関係の安定性を損なわれた
子どもであるという視点がまったくない
オールドファッションな偏向報道です。

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TBS2014年8月30日
「ハーグ条約」初適用の日本人の子、英滞在認められる

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2286611.html

 日本でも今年4月に発効したハーグ条約についてです。
一方の親が、もう一方の同意を得ず国外に子を連れ出すと、
ハーグ条約では子どもを原則、
元の居住国に戻さなければなりません。
先月、このハーグ条約が日本人として初めて適用され、
日本へ帰国した子どもが一転、
日本の裁判所で「出国」が認められたことが分かりました。
司法の判断に翻弄された当事者は困惑しています。

 イギリス・ロンドン。
この日、女性の元には1か月ぶりに子ども(7)が戻って来ました。

 「(子どもは)イギリスの生活に慣れてきていましたが、
日本に一度戻らなくてはいけなくなった。
すごくそれは負担になったと思う」
(ハーグ条約適用を受けた子の母親)

 日本人の夫と離婚調停中の女性は今年3月、
転勤を機に子どもを連れイギリスへ。
しかし先月、ロンドンの裁判所は
「約束の期間を超え、不当にイギリスに滞在させている」
との夫側の訴えを認め、ハーグ条約に基づいて
子どもの返還を命じていました。

「1年間だけの赴任、住所もコンタクトも父親は知っていたし、
通常の子どもを移住目的で連れ去るものとは基本的に違う」
(ハーグ条約適用を受けた子の母親)

 ところが今月に入り事態は一転。
家庭裁判所での審判で「父親との面会交流」などを条件に、
子どものイギリス滞在を認める調停が成立したのです。

「裁判所が仲介に入って決着した判断としては、
やっぱり元々の提案通り。
(今回は)ハーグ条約(に訴える必要)はほとんどというか、
全く必要なかったと言っていいと思います」
(ハーグ条約適用を受けた子の母親)

 ハーグ条約に翻弄された母と子の1か月。
女性側の代理人弁護士は
「“子の福祉”の観点から監護者の指定などとは別に、
裁判所が子どもの転居について許可を出すような制度が必要」
としています。

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┣☆┫ 3 堀尾の共同親権学23「「非暴力的な運動における権力の役割」
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「非暴力的な運動における権力の役割」
(The role of Power in Nonviolent Struggle、ジーン・シャープ Gene Sharp)

を読みました。
A4で21枚の文章です。ジーン・シャープ氏は、アメリカの政治学者で、
マサチューセッツ大学名誉教授です。同氏は「独裁体制から民主主義へ」という

本を書いており、
アラブ民主化運動など、
独裁国家を民主主義国家にする運動の理論的支柱になっています。

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詳しく検討してみると、支配者の権力の源泉は、
支配される人々の従順さや協力に強く依存していることが分かる。
もし、人々が支配者の支配を拒絶するするならば、
支配者の統治を可能にする合意や同意は無くなるのである。

問題は、何をどうするかである。
人々は、何をどうすれば良いかの知識がないので、
効果的に行動できないのである。
一つは、人々が専制政府への協力を拒否することを、
明確に表明することである。
もう一つは、グループ行動など、
多くの者と共に行動することである。
支配する少数者は結束しているのに、
支配される多数者が自分たちの組織を持たないのであれば、
反対運動の組織化は不可能である。
支配者は、人々を一人ずつ扱えば良いのである。
抵抗や反抗は、協力して行わなければならない。

非暴力闘争は、
(1)非暴力の抗議や説得、
(2)非協力、
(3)非暴力の介入の3つに分けることができる。

(1)非暴力の抗議や説得は、象徴的なレベルの行動である。
行進、ピケ、ポスター貼り、抗議集会などである。

(2)非協力には、意図的中断、差し控え、
現在ある関係の無視などが含まれる。
ボイコットやストライキなどの手段がある。

(3)非暴力の介入は、現在の状況に介入して、
何らかの変更をもたらすものである。
座り込み、非暴力的な妨害、新しい社会機構の樹立、別の経済体制の樹立、投獄

を辞さないこと、
協力せずに働き続けること、第二政府の樹立などである。

非暴力的な運動は、次のようにして、
権力の源泉を弱体化させる。
 1.権威‥‥‥‥‥非暴力運動により、支配者の権威は否定される
 2.人的資源‥‥‥非暴力運動により、従順さや協力は、差し控えられる
 3.技術や知識‥‥重要な技術や知識を持つ人の非協力により、
支配者は弱体化される
 4.無形の要因‥‥運動により、
支配者に対する従順さや忠誠心は、
差し控えられる
 5.物質的要因‥‥運動により、支配者への物質資源の提供は、
差し控えられる
 6.制裁‥‥‥‥‥運動により、警官や兵士は、
命令に素直には従わなくなる

非暴力の行動がもたらす変革には、
(1)転向、
(2)和解、
(3)非暴力的強制、(4)崩壊の4つがある。

(1)転向は、
支配者が、非暴力運動の主張を正しいものとして
認めて受け入れることである。
転向は、たまにしか起こらない。
(2)和解では、
支配者は、非暴力運動の要求を部分的に容認する。
支配者がそうするのは、内紛を終息させたり、
損失を最小にしたり、大きい災難を予防したりするためである。
(3)非暴力的強制は、
支配者の意思が遮断され、人々による支持が
地すべり的に無くなった時などに起きる。
(4)崩壊は、
支配者の権力の源泉が、完全に絶たれた時に起きる。

非暴力の運動は、残忍な支配者や軍事政権を相手にして、
強力な力を発揮することができる。
なぜならば、非暴力の運動は、
ヒエラルキー組織である専制政府の最大の弱点
(人々への依存)を攻撃するからである。(堀尾英範)

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┣☆┫4 裁判情報
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■白馬村裁判・子ども手当編
【日時】9月1日午後13時15分~
【場所】東京高裁717号法廷

■国立交流妨害訴訟・養父の不法性を問う

【日時】2014年9月5日午後4時30分~
 *時間が誤って通知されていました。ご注意ください。
【場所】東京地裁立川支部 408法廷

東京都国立市在住の宗像さんは、
宗像さんの娘との子どもの交流妨害を行った元妻と、
宗像さんの娘を養子縁組し同じく交流妨害を行った
親権者・養父の行為の不法性を問う
損害賠償の裁判を提訴しました。
当日、宗像本人の意見陳述があります。

■熊本交流妨害訴訟、弁護士の不法性問う

熊本県熊本市在住の宮﨑保成さんは、
面会交流に応じなかった別居中の妻と、
その妻の弁護士に対して、
本人訴訟で慰謝料を求める損害賠償請求をしています。

【日時】2014年9月29日(月)午後1時30分~
【場所】熊本地方裁判所501号法廷

*本人訴訟等の支援や宣伝を希望の方は
kネットまでご連絡ください。

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「ハーグ条約に翻弄された母と子の1か月」なんて、
無意識に言ってるんじゃなければ、わざとそう言って
日本人の情緒に訴えているだけ。
言いたいことは、子育てにかかわれてない父親なんて
自分が悪いからそうなった、という散々ハーグ条約の加盟の議論の
際に行われたネガティブキャンペーンの焼き直しよね。
聞き飽きたけど。(宗像)

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