タイトル:『愛する人』





公開表記:2011年お正月第2弾、
Bunkamuraル・シネマ/TOHOシネマズシャンテほか全国公開

オフィシャルHP:aisuru-hito.com
コピーライト: 2009, Mother and Child Productions, LLC
配給:ファントム・フィルム

9月28日 生まれて初めて映画の試写会に行った。「愛する人」。
 チラシには、
「母として、娘として、女として、私は愛することを、選んだ」
「37年間、互いを知らずに生きてきた母と娘」
「これは、すべての女性に贈る希望の物語」
とある。
 「カレン(アネット・ベニング)、51歳。
老いた母親を介護しながら、働く日々。
14歳の時の初恋で妊娠をし、出産したが、幼すぎたゆえに母親の反対にあい、生まれた娘を手放すしかなかった。
そして今、逢ったことのない我が娘に想いを寄せながら、自分の母親とは分かり合えずにいる。
エリザベス(ナオミ・ワッツ)、37歳。
弁護士としてすばらしいキャリアを持つが、養子に出された経験からか、
家族や恋人と深く関わることを拒みながら生きている。
母として、娘として、女として何かを失ったまま生きてきた二人。
そんな時、それぞれの身の上にある出来事が起こり、彼女たちは決断をする。
時が過ぎ去る前に、愛していることを伝えたい。
その強い想いが二人の距離を近づけようとしていたのだが……そして物語は衝撃と感動のラストへ」
とチラシに書いている。
人は失ったものに傷つき、喪失感の中で愛することに臆病になる。
実際自分がそうであるだけに、観ていて感情移入が容易にできる。
自分の子どものことをまったく知らない母。引き離した実の母への感情。
感動のラストに行く前に、すでに何回もハンカチを握りしめていた。
そして、思い出すことがいっぱいあって重なっていった。
自分の母とのつながり、子どものこと、男性のこと、臆病な自分。
映画の中の娘の行動ひとつひとつが気にかかっていく。
愛するということがわからないんだよなと思ったり、
そんなに自分を傷つけないでと心の中で叫んでいたり。
37年は長すぎる、と苦しくもなる。
本当にいろいろ考えてしまう映画だった。
2011年正月第二弾ロードショー!です。(植野 史)