2017年2月17日
外務省ハーグ条約室 室長 上田肇様

子連れ去り防止へ周知要請のお願い

共同親権運動ネットワーク(Kネット) 小島太郎(在東京担当)
事務所 〒399-3502 長野県下伊那郡大鹿村大河原2208
TEL&FAX 0265-39-2116

子連れ去り防止へ周知要請のお願い

子連れ去り防止へ周知要請のお願い

常日頃,国際的な「子の連れ去りと引き離し」の問題解決の為にご尽力くださりありがとうございます。

私たちは日本での共同親権・共同養育を目指す親のグループです。私どもの会には,日々「子を連れ去られ引き離された親」からの相談が相次いでおります。その多くは,外国籍の方も含む国境を跨がないものです。

国内で子の連れ去り引き離しを問題視しない裁判所実務の運用実態が浸透してきたことから,被害は増加の一途を辿っており,当会担当者への相談内容も自殺を思いとどまらせるような切迫した内容が多くなってまいりました。毎月のように被害親が自死をしており,つい先日もお一人亡くなられたばかりのような悲惨な状況が続いております。

そのような中,一昨日,在京各国大使館員を集められた会合において,外務省ハーグ条約室 室長上田肇様より 「連れ去りは子どもの精神的負担が大きい。日本国内にある多言語の相談窓口の活用を促してほしい」 とのご発言がありました。このニュースを見た国内の被害当事者達は,自分たちの存在を否定されたような更なる無念に陥ることになりました。

・国際的な子の連れ去り引き離しは,子どもの精神的な負担が大きく,相談窓口があり
・日本国内の子の連れ去りは,子どもの精神的な負担が無く,相談窓口も無い

こんな道理が有り得ましょうか。
ご発言自体は倫理的なものですが,それにより国内で子を連れ去られ生き別れにされ,何ら救済が無く,子の精神が破壊されていく心配に苦しんでいる親達は,更なる無念が募り,自死が増加する心配があります。

お電話では,弁護士や法務省への相談を促されましたが,弁護士は一方的に勝つことが保証されている子の連れ去りを推進することはあっても,対抗する術は持ちません。法務省の人権擁護に相談しようと,子の連れ去り手法をもっぱらの生業にしている弁護士が,法務省人権擁護委員や東京家裁調停員をしているような腐敗した状況です。話を聞いてメモを残す以上のことはしません。

日本独自の子の連れ去り容認は,「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約」の考えに反するだけでなく,「児童の権利に関する条約」にも違反するものであり,国際的に恥ずべき事態です。

つきましては,下記の通り要望いたします。

1.    外務省が各国大使へ「子連れ去り防止へ周知要請」をしたのと同様に法務省へ国内においても同内容の周知要請を伝えていただくこと。
2.    上記伝達の結果を公表いただくこと。

ご検討いただき,ご返答いただきたくお願い申し上げます。

以上

参考文献

日弁連60周年記念論集 278頁~279頁
子の連れ去りは違法であるが,全く問題視されずに,むしろ有利に扱われていることが明記されている。
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/books/data/60kinenshi_2_4.pdf

法務省人権擁護委員の経営する弁護士事務所のHPの考察
子の連れ去りと冤罪DVを活用する係争を動機づける広告の様子
https://goo.gl/1xA3CT