発足集会の報告(ダイジェスト版)
2009年7月の半ば、国立市の地下アジトでの宗像氏による動議から、バタバタとkネットは発足に向けて動いていったのだけれど、7月23日にはネット上にHPを創設して、正式に共同親権運動ネットワーク(略称:kネット)はスタートしたのだった。
その後、7月25日には発足集会のチラシと会報0号を印刷して発送。それから衆院選候補者アンケートなど、さまざまな仕掛けをしながら、8月25日には会報第一号の印刷・発送をして、29日の発足集会を迎えたわけだ。この間、なんだかみんなよく分からないままに走っていたと思う(いつもそんな感じだけど)。
何人集まってくれるやら、集会の準備・進行は大丈夫かしらなど、代表はじめみんな不安を抱えながらの当日だったと思うけど、会場の一橋大学教室には、kネットの主要メンバーがぼちぼちと集まり、なにやら誰が指示するわけでもなく、それぞれにやるべきことをやっていると、いつの間にか時間がきて、発足集会は始まっていた。
まず基調発言が、kネット代表・宗像から。
これまで、国立市への陳情から始まった、主に引き離された親子の面会交流を求める運動をふり返る趣旨で、そこから「共同親権の実現」へとステップを踏み出した背景を語った。
その後、今回の発言者は3名。それぞれの立場から「共同親権」また「離別後にもたらされる現在の日本の親子関係」など、現状認識と問題提起、それぞれの体験などを語ってもらった。
小嶋勇弁護士からは、現在、行われている親子の引き離しは、民法に基づくものであるけれども、その法規定、運用が憲法に違反しているものであると明快に指摘があった。現役弁護士からの、この指摘は、今後、運動を進めていく上でも重要なバックボーンになると思われる。
つづく矢野裕子氏(京都西山短期大学講師、女性学)からは、自身も引き離しの当事者であることから、直面したあまりに理不尽な現実、また女性の立場から、世界的な情勢からみた日本の異常なありように対する問題提起が行われた。
3人目は、親子ネットNAGANOの代表・堤則昭氏。自身がダブル・ステップファミリーとでもいうべき複雑な状況を克服し、あるべき親子関係に近づけようとしてきた努力と成果が報告された。また、自身が役場の戸籍係という立場から、安易に「再婚=養子縁組」へと勧める行政の現状が語られ、会場からは驚きの声が上がる場面もあった。
つづいて、司会・宗像で、発言者3名とのパネル・ディスカッション。現行の法制度、またその運用の問題点。各人のこれからの取り組みなどが語られ、ほぼ3時間にわたる発足集会は終わった。
出席者は、約40名。予想よりも多くの方に集まっていただいたと思う。感謝とともに、これからのkネットの活動にふんどしの引き締まる思いを主催者一同、共有させていただきました。
その後、返す刀で、デモ行進。
国立のメインストリートである大学通りを、およそ20名で警官隊に見守られながら(っていう表現でいいのかな)、発言とシュプレヒコールを上げた。私事ながら、普段見なれた街に「子どもに会いたい」「共同親権を」との雄叫びが上がるのは、なかなか壮観でした。
また、会のメンバーである望月(仮名)がメガフォンを握って、魂のシャウト。普段冷静な人柄から豹変した大音声が、かなり肚に応えました。外国人当事者のSさんもデモに参加してくれて、国際色の彩りを添えてくれた上、通りがかりの人やクルマに積極的にデモンストレーション。いい感じでした。サンキュー、Sさん。
小一時間のデモ行進は、予定の公園で終了。
その後、遠来の参加者などをまじえて食事して、交流会へとなだれこんだわけだけど、長い一日でした。
当日の詳細な報告は、会報の次号に掲載予定です。(杉本)